介護経営情報

「LIFE(科学的介護情報システム)」見直しの方向性を確認しておきましょう

2026年1月26日「科学的介護情報システム(LIFE)のあり方」検討会の議論整理資料が公表

令和6年度改定においてデータ提出頻度・フィードバック・アウトカム評価等の見直しが行われ、新システムへの移行が実施された“LIFE(科学的介護情報システム)"。

昨年4月時点で施設サービスの約7割、通所・居宅サービスの約5割で加算算定され、ずいぶんと浸透してきている印象がある“LIFE"ですが、その一方では課題等も散見され、それらについての見直しも昨年9月以降、検討会を通じて同時並行で進められてきたところです。

今回は、それらの情報をもとに、「科学的介護情報システム(LIFE)のあり方」検討会の議論整理資料から、特に事業者にとって重要だと思われる論点を3つほど抜粋し、お届けしてまいります。




「科学的介護情報システム(LIFE)」見直しの方向性・ポイントとは

それでは早速、中身に移ってまいりましょう。
先ずは1番目、LIFE関連加算の「構造」についてです。

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◯LIFE関連加算の構造については、
・現状、加算の算定要件を満たせばいずれのLIFE関連加算も算定可能となっていること、
・LIFE関連加算を複数算定する際、加算間に重複する入力項目があり、入力の負担となっていること、
・LIFE導入事業所は、令和7年4月時点で、施設サービスにおいて約7割、通所・居宅サービスにおいて約5割となっていること、
・LIFE関連加算の算定事業所で、科学的介護推進体制加算を算定している事業所は約9割であり、科学的介護推進体制加算以外のLIFE関連加算のいずれかを算定している事業所でも約9割で科学的介護推進体制加算を併算定していること
等を踏まえ、科学的介護推進体制加算を、LIFEにおける1階層目の基礎的な情報を収集する加算と位置づけ、加算構造を見直すことを念頭に、LIFE関連加算の構造について議論を行った。

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続いて、上記に対する構成員からの意見についてです。

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◯構成員からは、以下のような意見があった。
・個別の加算の算定にあたり、利用者の基本的なデータを収集するため、科学的介護推進体制加算により収集するデータを基本データとするのが良いのではないか。
・科学的介護推進体制加算を1階層目に位置づけるのであれば、現在算定していない施設が算定可能となるような要件項目の見直し等が必要ではないか。
・今後、LIFEを活用する施設・事業所をさらに拡大するためには、現在、科学的介護推進体制加算を算定していない施設への実態調査を行い、LIFEを活用していない理由を含めた現状を把握することが必要ではないか。
・階層構造にする事で、データ分析の際に意味のある評価指標の作成が可能になるのではないか。

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最後に、以上を踏まえた検討の方向性についてです。

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(検討の方向性)
◯LIFE関連加算の加算構造として、現在の科学的介護推進体制加算を、分野横断的に基礎的な情報を収集する1階層目の加算とし、科学的介護推進体制加算以外のLIFE関連加算を、科学的介護推進体制加算を算定した上で算定する2階層目の加算と整理すべきである。

◯その際、科学的介護推進体制加算を算定していない事業所の実態を把握するとともに、項目の見直しを行っていくべきである。

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次に2番目、LIFEへの提出項目の整理の観点についてです。

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◯LIFEへの提出項目について、
・令和6年度介護報酬改定において、入力項目の見直しを行い、アセスメント項目の統一をおこなったが、異なる加算の間で重複した入力項目があり、事務負担になっていると考えられること、
・入力負担について、例えば、科学的介護推進体制加算(II)の算定時に提出必須である薬剤名の入力は、社会保険診療報酬支払基金医薬品マスタを利用するため、規格(○○mg)や屋号(会社名)の情報の入力も求められ、一定の事務負担が生じていると考えられること、
・LIFEの入力項目から利用者フィードバック、事業所フィードバックが作成されており、フィードバックを活用し、ケア改善に有用だった事例があること、
・LIFEの入力項目から、調整因子も含めてデータ解析がなされ、新たな知見が得られた研究があること、
・令和7年度に実施する改定検証調査において、アセスメントの負担となっている項目や入力の負担となっている項目等を把握することとなっていること、
等を踏まえて議論を行った。

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続いて、上記に対する構成員からの意見についてです。

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◯構成員からは、以下のような意見があった。
・介護現場に負担があることと、質を上げるためにはデータが多い方が良いという両面があり、落としどころが必要である。特に介護施設の職員にとって、アセスメントが行いやすい項目とする必要があるのではないか。
・データ入力にあたっては、異なる加算で重複する入力は極力省いていくべきではないか。
・業務負担の軽減という観点からも項目の整理が必要ではないか。
・例えば、科学的介護推進体制加算の薬剤入力については、服用薬剤数、服薬回数、薬物有害事象等が入力項目として挙げられるが、データ入力の負担軽減という視点からも整理が必要ではないか。また、転倒のおそれがあるような薬剤を飲んでいる際、服薬情報を把握することが介護の質に関連する大事な情報と考えるので、利用者の安全面からの視点でも、項目整理が必要ではないか。

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最後に、以上を踏まえた検討の方向性についてです。

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(検討の方向性)
◯LIFE関連加算の見直しについては下記の観点からの整理を行っていくべきである。
・フィードバックに活用する観点及び研究に活用する観点からの有用性
・アセスメントを実施する上での負担及び入力する上での負担

◯例えば、科学的介護推進体制加算の薬剤名の入力については、服用薬剤数と薬物有害事象の頻度の関係性等から見直しを検討すべきである。

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3番目、最後は「対象サービスの範囲等」についてです。

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◯LIFE関連加算の対象範囲について、
・現状、主に人員・設備が集中している施設系、居住系のサービスが対象となり、複数の事業所が関与することがある通所系、訪問系のサービスは一部のみが対象となっていること、
等を踏まえて議論を行った。

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続いて、上記に対する構成員からの意見についてです。

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◯構成員からは、以下のような意見があった。
・訪問系では、一人の利用者に対して、複数の介護サービスを利用しているケースもあり、フィードバックを受けてPDCAサイクルを回していくことは時期尚早ではないか。
・現在、LIFEが導入されている施設系サービスでLIFEの形が定まってから、訪問系サービスにもLIFEの設定をする方が、訪問系サービスの負担も大きくならないのではないか。
・訪問系サービスに導入する前に、在宅におけるLIFEデータ提出の必要項目の検討を行い、最小限に絞ったうえでの入力の検討が必要ではないか。
・通所系、訪問系サービスでは小規模事業所も多く、入力等の負担を軽減させる検討をする必要があるのではないか。

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最後に、以上を踏まえた検討の方向性についてです。

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(検討の方向性)
◯訪問系サービス、通所系サービスにおいては、ひとりの利用者に複数事業所が介入することや、小規模事業所が多いこと等を踏まえ、令和9年度介護報酬改定に向けたLIFE関連加算の新たな導入は慎重に検討すべきである。また、LIFEの対象であるが、算定を行っていない施設・事業所に対する対応についても検討が必要である。

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重要加算の情報は早め早めにキャッチアップを

以上、今月は「科学的介護情報システム(LIFE)のあり方」検討会 議論整理資料から3点ほど重要な論点を抜粋し、お伝えしました。

今後、LIFEの重要性はますます介護経営にとって高くなることは間違いなく、その意味でも注視しておくべきテーマであることは間違いありません。経営者・幹部の皆様は是非、他の項目も含めてご自身でも情報を追いかけていただければと思います。

我々も引き続き、しっかりと追いかけ、タイムリーな情報提供を心掛けてまいりますので、引き続きよろしくお願い致します。



※引用元資料はこちら

「科学的介護情報システム(LIFE)のあり方」検討会 議論の整理
https://www.ncgg.go.jp/ri/lab/cgss/lifeportal/useful-information/documents/matome_20260216.pdf




(2026-02-27)

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